名古屋ECOの卒業生たちは、全国の様々な場所で活躍しています。
卒業生たちは動物業界の現場でどのように働いているのでしょうか。
そして学生時代をどのように過ごしてきたのでしょうか。
卒業生たちの学生時代から現在のお仕事までの様子をうかがったインタビュー内容を、ほぼそのままの形でお届けする「【卒業生インタビュー】特集」。
今回は、さまざまな施設やお店への水槽の設置・制作や、水槽の定期メンテナンスなどを行い、人々に癒しの空間を提供する事業を展開している、株式会社エーピーエヌ。
ここで水槽メンテナンス担当として活躍している田口さんの、学生時代から現在までの様子に迫っていきましょう!
卒業生情報
田口さん
株式会社エーピーエヌ
水槽メンテナンス担当
水族館アクアリスト専攻 2019年卒業
<取材日程:2019/10/29、取材:名古屋ECO事務局(白谷)>
中学生の頃からアクアリムの世界に没頭
――高校生の時は、大体どのぐらいの時期にこういう分野に職業として就きたいなと思ったのですか。
アクアリウムを始めたのが中学校3年生の頃でして、最初はグッピーとかああいうネオンテトラから始めました。
高校の2年生ぐらいから水草水槽に興味を持ち始めて、それでずっと本とか雑誌とかで調べたりしていました。
水草レイアウトっていうものがあるんですけど、それを本格的にし始めたのが高3ぐらいからで、それからどっぷり水草のほうにハマっておりまして。今でもずっと大好きです。
――この間、高校生対象の体験授業の一環で、ボトルアクアリウムを作るイベントをやったのですが、水草レイアウトってなかなか難しいですよね。
そうですよね。
水草レイアウトって、作って終わりじゃなくて、先のことを見越して作らないといけないので、あれが難しいんですよ。
――作ったけど、水を入れてしばらく経ったら浮いてきた、といったことがありました
そう、伸びの成長とかを計算しながら作らないといけないので、底が深いというか面白いところですよね。
水槽をあつかう楽しさを再認識した学生時代
――中学生や高校生のときから、アクアリウムをやられていたということですが、その流れのなかで、職業もそうした分野を目指されていたのですか。
もともと、最初の志望は水族館だったんですよ。
でもやっぱり専門学校で学んでいくうちに、自分は水槽をいじっているのが好きだと思ったので、だったらこの水槽をいじる職に携われる、水槽メンテナンスっていうお仕事がやりたいなと思ってこの仕事に入らせて頂きました。
――水槽メンテナンスのお仕事をやりたいと思うようになった、具体的なきっかけはありましたか?
きっかけというより、本当に僕休みの日もずっと水槽いじってるんですけど、なにかいじってないと落ち着かないというか、本当にそれが楽しくてという感じで。
きっかけというのはちょっとないんですけど、楽しいということだけですかね。
――名古屋ECOで、特に印象に残っている機会や、「こういうことがすごく勉強になったな」とか、「こういうところが成長したな」と思った機会はありますか?
APNの橋本先生の授業が一番好きでした。
器具、水槽の飼育方法などを、本当に細かいところからマニアックなところまで授業してくださり、本当に自分のわからないことも沢山ありましたので、楽しかったというか、それが僕の成長をさせた要因かなって思うんです。
――その授業では具体的にどういうことをされてたんですか?
器具のフィルターであったりとか、スキマーという器具とかもあるんですけど、あとリアクターという器具とかも、本当に細かいところからやってくださいました。
あとは生態についてだとか、飼育環境の水質であったりとかっていうことを本当に細かく授業してくださったので、本当に面白いなというか深いなという感じがしましたね。
――それは座学中心ですか?実践しながらですか?
実践ももちろんするところはあったんですけど、座学がメインと言う感じでしたかね。
橋本先生の授業では他に、ショップゼミっていうものがあったんですよ。ショップゼミでは、ほぼずっと水槽をいじってましたので、ショップゼミもとても楽しかったです。
水槽をいじりながら学べますので、いじっていることに対してどうしても壁が出てくるんですよ。壁にぶつかるというか、「ここわからないな」っていうところが。
例えば「なんでこんな苔でるんだろう」とか、あってはいけないんですけど「魚がなんで死んじゃうんだろう」とか、「水草が調子悪いな」とか。
そうした問題に対して、授業で学んだことを取り入れてどんどん解決・改善していくというのが楽しかったですね。
――今まで学んできた知識をフル動員して、実践のなかで問題を解決していくということですね。
そうなんですよ。
必ずわからないことがありますので、今でもそうなんですけど、それを調べて解決して自分の糧にするのが一番の僕の楽しみですね。本当に。
APNへ就職 ~壁にぶつかりながらも試行錯誤して乗り越えていくことが楽しい~
――今は具体的にどういうお仕事をされているんですか?
病院や老人ホームのような施設を回って、そこに置いてある水槽をメンテナンスするという仕事をしております。
――こちらにご入職されてから実際にお仕事をされていくなかで、改めてこの水槽メンテナンスのお仕事にはどういった点にやりがいを感じますか?
やっぱり、水槽をしている最中や終わった後に、通りかかった人たちから「水槽綺麗だね」だったりとか、自分がレイアウトした水槽で「凄いね」とか言って頂けると、やりがいを感じますね。
喜んで頂けると、こちらも頑張っているなという感じがします。
――逆に、ちょっとまだまだ「ここは頑張らなきゃいけないな」とか、「大変だな」って思うことってありますか?
全然今でも沢山あるんですけど、やっぱりコミュニケーション能力があまりないなと感じます。お客さんと話す時も話に詰まったりとかもします。
あとはさっき「壁」って言いましたけど、まだまだ全然当たるところもありますし、全然わからないところ、お客さんに正解を教えてあげられない時とかも全然ありますので、そういう時は苦労するなと言う感じはありますね。
――「わからないな」と壁にぶつかった時、どういうふうに乗り越えているのですか?
わからない時は、自分でやってみたり、学生と同じように調べたり、人に聞いたり等して解決をして、それをお客さんに伝えて、という形にしています。
お伝えして納得していただけると、自分もスッキリしますし、楽しいです。
――名古屋ECOで学ばれてきたなかで、今のお仕事にも「こういうところが活きているな」とか、「役立っているな」っていうのはありますか?
やっぱりコミュニケーションの仕方だったりとか、水槽の管理の部分だったりとかですね。
NCA(現:名古屋ECO)で実際に水槽を自分でいじることをやったので、そこが一番ここに繋がっているなという感じはしましたね。
――コミュニケーションについては、具体的には名古屋ECOでのどういう機会を通して感じましたか?
海外実習でオーストラリア行くじゃないですか。その際にホームステイなどで全く知らない人と話すので、そういうところで学びました。
あとは研修などで外部に行った時にコミュニケーションを使うことを通して学びました。その時にどうすればよいかっていうのを、授業でやったりしました。
――水族館アクアリスト専攻だと「ナゴヤレプタイルズワールド」での企業プロジェクトなどもありますよね。そういった場で、田口さんも接客などやられていたんですよね。
やりました。
そこで学ぶ点も多かったですね、やっぱり。