【卒業生取材】(ドッグトレーナー専攻卒業)「岩政 真理さん」第69回日本訓練チャンピオン決定競技会(足跡追及の部)優勝!

2018年10月20日~22日にわたって開催された第69回日本訓練チャンピオン決定競技会の足跡追及の部で見事優勝を果たした、名古屋ECO動物海洋専門学校(旧NCAエコ・コミュニケーション科)のドッグトレーナー専攻の卒業生、岩政真理さん。プロの訓練士でもなかなか優勝することが難しいと言われるこの大会で素晴らしい結果を収めた岩政さんに、高校生からの夢を叶えた今、訓練士としての日々、夢を持ったきっかけ、在校中の様子、今後の目標まで、名古屋ECO事務局スタッフがインタビューした内容をほぼそのままお届けする。

 

卒業生情報

岩政 真理さん

羽島警察犬・愛犬大野訓練所 警察犬訓練士

名古屋コミュニケーションアート専門学校 エコ・コミュニケーション科 ドッグトレーナー専攻 9期生 

<取材日程:2019/2/26、取材:名古屋ECO事務局(富田、上村)>

日本訓練チャンピオン決定競技会:2018年10月20日~22日

パートナー犬:ジーナちゃん

写真のわんちゃんは「ジーナちゃん」ではありません。

 

 

日本訓練チャンピオン決定競技会の様子

ーー本日はお忙しい中、お時間をとっていただきありがとうございます。

日本訓練チャンピオン決定競技会(足跡追及の部)での優勝おめでとうございます!

 

ありがとうございます!

 

ーー参加した頭数は300頭近くだったとか。

 

はい。とても緊張しました。

 

 

ーー訓練士の方たちからも聞いたのですが、日本訓練チャンピオン決定競技会で優勝するのはかなり難しいことだそうですね。

 

足跡追及の部では、100点満点からの減点方式となっています。

なので、ちょっとした動きでも減点されてしまうので、簡単ではありません。

 

また、訓練士と犬との関係性・相性だったり、犬の血統だったり、いろんなことが影響してきます。

その時の環境すらも関係してくるので、「運」もけっこう大事です。

だから、自分はホントに運が良かっただけなんだと思ってます!

あとは、その時のパートナーの「ジーナ」が頑張ったおかげです。

 

 

ーーパートナーのジーナちゃんとはどれぐらいのお付き合いなんですか?

 

生まれた時から、お世話させていただいています。

ここ(羽島警察犬愛犬大野訓練所)で生まれた子なので、その時から哺乳瓶でご飯をあげたりしていました。

 

ーー長いですね。大会にも多く出場されたのですか?

 

地区の大会も合わせると数え切れないぐらい出場しています。

本部の大会だとジーナは1歳8ヶ月ぐらいの時から、出場しています。

私が大会に出場し始めたのが3年目の時だったので、約5年間を共にしています。

そう考えると、私も訓練所に入って8年目。。

この訓練所で一番最年長になっちゃいました(笑)

 

 

犬と私のだけの一体感

ーーでは、ここからは、その8年間の仕事内容も伺いたいと思います。

まず、1日の具体的なスケジュールを教えてください。

 

早くて朝は5時に起きて、犬の排便出しだったり、ご飯をあげたりします。

そのあとお昼まで約3~4時間ぐらい、訓練やお手入れを行います。

その時に、雑務やお客様の対応も行います。

主にその訓練の時間が1日のメインです。今は足跡追及の訓練を行なっています。

最初の2年ぐらいは、雑務の時間の方が多かったので、今、犬と一緒に訓練できている時間がすごく充実しています。

 

午前の訓練の時間が終わったら、私たちが昼食を食べます。

昼食後は、午前中と同様に、訓練やお手入れを行います。

午後の方では、服従や臭気選別も行います。

17時ぐらいから犬のご飯タイム、犬出し、その後私たちが夜ご飯を食べます。

仕事が終わるのはだいたい20時ぐらいです。

 

基本的には以上が1日のスケジュールです。

仕事が終わったら、女子寮に帰ってゆっくりします。

 

ーーその中での、やりがいや魅力、また苦労したことなどはなんでしょうか?

 

それはやっぱり、「犬と私にしかわからない一体感を感じられること」です。

ホントに、それがたまらなく好きですね!

やっぱり、私は犬が好きなので。

 

でも、このやりがいを感じられるようになるまでは、けっこう時間がかかりました。

特に最初のうちは、自分の気持ちが伝わらない悔しさでいっぱいでした。

「なんでこんなにできないんだ?」と。

先生や先輩からも怒られてばっかりで、犬のことも嫌いになりそうになるぐらいでした。

今でもあんまり思い出したくないぐらいです。。

 

それが、競技会に出て業界の人から少しずつ認めてもらえたり、日々犬と過ごしたりすることで、ちょっとずつ自分の自信になっていきました。

気付けば、私と犬だけの一体感が感じられるようになっていました。

今思えばそういった辛い日々も、耐えてきて良かったなと思います。なんだかんだで、その当時も生きてるっていう実感はあったし、やっぱり犬と離れたくなかったので、あきらめなくてよかったです。

 

 

ーーそういった時期はどう乗り越えられたのですか?

 

私は、基本、負けず嫌いなんですよ!(笑)

なので、その気持ちの強さが乗り越えられた理由だと思います。

あと、やっぱり犬が大好きだっていう気持ちが強かったからです。もう、このお仕事しか無いと思ってたので。

それでも辛い時だってあります。

その時は、本を読んだり、絵を描いたりして、別の世界に入り込んで忘れるようにしています。

 

ーー絵を描くんですか?

 

はい(笑)。

昔から好きなんですよ、絵を描くの。

溜まっていた時の絵は今でもとっています。あんまり見たくは無いですが。。

本を読むのも、音楽を聴くのもそうですが、そうやって何か別の世界に行くと、一時的に現実逃避できるので、いい気持ちの切り替えができます。

また、学生時代の友達と話すこともあります。

犬、動物が好きな友人が周りにたくさんいたので、そういった繋がりができたのはNCA(現名古屋ECO)に入って良かったことの一つです。

 

 

動物と「一緒に」なにかをしたかった

ーー学生時代の思い出も聞かせてください。

そもそも、訓練士を目指そうと思ったきっかけは何ですか?

 

決めた時期は高校生2年生の時です。

元々理系で、将来は科学者になるのもいいかなーとも思っていました(笑)。

でも勉強を進めているうちに、あんまりやる気になれなくて、「今学んでいることはホントに自分の好きなことだろうか?」と思うようになりました。

そして、進路を決める時にはもっと悩みました。でも私は今後人生の多くの時間が仕事に費やすことになるなら、好きなことをやりたいと思いました。

そこで昔から好きだった動物と関係するお仕事について考えるようになりました。

 

犬が特に好きだったので、今まで飼ったことは無かったけど、いろいろ調べていく中で、「犬の十戒」というのを見つけました。

今思えば、それを読んで惹かれたのがきっかけかもしれません。

犬となら動物と「一緒に」お仕事ができそうだったこともあり、それから犬に関するお仕事を調べて警察犬訓練士になろうと思いました。

 

ーー反対はなかったんですか?

 

ありましたよ。

進路指導の先生からは、だいぶ反対されましたけどね。

あと、担任の先生からも最初は反対されました。

それでも、気持ちは変わらなかったので反対は押し切りました。

親に至っては、相談もせず、決めたという事後報告でした(笑)。

ただ、担任の先生が最後の方は、「こういう訓練所もあるよ」と紹介までして応援してくれるようになったのは嬉しかったです。

動物と一緒になにかをしたいという気持ちが伝わったのかなって。

 

ーーただ、携わるだけじゃなくて、一緒になにかをしたかったと。

 

そうなんです。

私は、動物と「一緒に」なにかをしたかったんですよ。

 

動物は全体的に好きだったんですけど、「一緒になにかをする」ってなると、やっぱり犬だなと思いました。

そして、その気持ちが強くなって、たまらなく好きになったのは、NCA(現:名古屋ECO)に入ったのがきっかけです。

NCA(現:名古屋ECO)入学してからは、犬と毎日ふれあうことができたんですけど、それがホントに楽しくて、やっぱり将来は犬と一緒にお仕事したいっていう気持ちがより強くなりました。

 

ーーその時は、訓練所に入ってすぐのような厳しさは想像はしていたんですか?

 

はい、それは意識していました。

高校生の時から、仕事内容について調べたり、高校の先生からも言われたりしていたので。

ただ、聞くのと体験するのとではまた違うだろうと思っていたので、訓練所の研修には1ヶ所につき、1ヶ月ほど行きました。

訓練所にも様々な特色があり、「実際自分のやりたいことに近いところに行った方がいい」というアドバイスを講師の先生から受けたため、何ヶ所か回りました。

その中で、今の羽島警察犬・愛犬大野訓練所がいいなと思って、ここに決めました。

元々警察犬訓練士になりたかったですし、なによりも訓練できる時間も多かったのが一番の理由です。

最初から自分の目的を持っておくことや、その目的に合った環境を見つけることは大事だと思います。

 

ーー在学中に学んだことの中で、役立っていることはありますか?

 

一番は、「人と人とのつながり」です。

業界で活躍している先生や、同じ夢や目標を持った友人が周りにはたくさんいたので、その人たちと出会えたことは今でも財産です。

 

あとは、いっぱい犬とふれあえたことです。

授業で学んだことを超えるぐらい、人とのつながりだったり、犬と一緒の環境だったりが、私にはいい経験になりました。

 

 

ーー学生時代から目指していたお仕事で活躍されている岩政さんですが、今後のさらなる目標を教えてください。

 

独立して自分で警察犬訓練所を持って、ちゃんと自分で捜索できるようになって、もっと誰かの役に立てるようになることです。

あとは、訓練していてもまだまだ自分下手だな、と思うことがあるので、もっともっと上を目指していきたいです。

 

 

夢を目指すみなさんへ

 

ーー本日はお忙しい中、お話いただきましてありがとうございました。

最後に、夢を目指している名古屋ECOの在校生と、高校生のみなさんにメッセージをお願いします。

 

〇在校生へ

とにかく犬を好きでいて欲しいです。

そして、「継続は力なり」です。

応援しています!

 

〇高校生へ

夢があるなら是非やってみましょう!

やらなきゃできません。

好きなことを仕事にしましょう!

 

 

羽島警察犬・愛犬大野訓練所

http://hashimapd.sakura.ne.jp/index.html

 

 

カテゴリー:ドッグトレーナー専攻 / 卒業生

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